近所の工場から作業台の製作を頼まれました。初め、2×10(ツーバイテン)材を接ぎ合わせて天板を作る事を発想したのですが、打ち合わせで工場を見学した時、万力(マンリキ)を天板につけて締めている光景を目にしたし、重い物を載せる気配も感じ取れたので、それなら堅い合板が良かろうと一歩踏み込んだ判断をしたわけです。そこで、先方の予算を聞いたうえで、天板を極厚のラワン合板で提案をしてみましたところ、300度位の熱いものを置いたりするので合板はだめだと言う返事がありました。どうしても無垢材がいいということです。しかし合板がダメとなると、予算内で収まる木は、このSPF材しかないですと話し、先ほどの2×10材を見本として置いてきました。
翌日、返事があり、「ハンマーで叩いたが、めり込みが大きく柔らかくて使えない」と言うことでした。結局1万円ほど高くなるが米松のドライビーム(無垢材)を製材所で2つに分割してもらい、天板に使うという提案がとおり 収まりました。 結局、コストパフォーマンスをどう考えるかということになると思います。
時々、ひどく痛んでいるデッキや、朽ち果てているベンチを見かけます。原因はなんだろうと考えますが、聞くわけにもいかないので想像しますが、前に述べたようにコストが要因か、メンテナンスが悪いか、適材でないもので作ってあるかのいずれかだと思われます。真にコストパフォーマンスを考えるなら、ユーザーは、 こういうものを作りたいと説明し、かけるコストを明らかにしてから、経験者に相談して、決めるべきです。
私は、材木屋のはしくれとして、親爺から伝授されたように、何に使うのか聞く、予算を聞くということから始めます。製作過程でも、いつも滞まらない創造性を持ち、殻を破った様な提案をしたり、精いっぱいやっております。結果として、お客さんの喜ぶ姿を見るのが、おおいに励みになります。私のドラエモン・ポケットの中には、まだまだ見せたいものが一杯入っていますので、 今後も皆様の家づくりに積極的に参加していきたいと思っています。